ファクトチェックについて

日本ファクトチェックセンターとかいうのができるとかできたとかで、話題になっている。
具体的な議論の本筋とは別に、すでにファクトチェックという単語自体、胡散臭さを帯びるようになってきているなと感じている。
ファクトチェックという単語を初めて聞いた素朴な人は
「ファクトチェック!元の報道や情報発信に加えて検証をしたことなんだな!」
と最初は思うだろう。
で、
「ファクトチェックのファクトチェックはどうするの?」
「ファクトチェックをする対象が偏ってない?」
「結局チェックする人が信用できなければ同じじゃない?」
という発想に至る人が十分に増えるまで、ファクトチェックという錦の御旗は有効であろう。
やがて、
「俺の方が正しいファクトチェックだー!」
「お前のファクトチェックは間違ってるー!」
という戦争が行われるだろう。というか、もう行われている。
まあやっぱり声が大きい業界の人が有利だろう。アドバンテージを活かしつつ、自サイドの声を通すためそっちの業界の人はコミットしてきているようだ。
そのうちファクトチェックという単語が飽きられてきたら、トゥルースチェックとかリアリティチェックとか言い出すかもしれないし、言い出さないかもしれない。

何にせよ、最初からそっちの業界が変な色気を出さずに自前でファクトチェックしてれば、二度手間三度手間にならなかったろう。こういうのも人間の業(カルマ)というやつだろうか。とかちょっと思った。